元社長秘書(26歳)の知性と品性を高めるブログ

身も心も美しく。知性と品性と教養を身につける365日

今年1冊目、「生きるぼくら」読みました。大人ってすごい、かっこいい。

 

 

今年1冊目となる小説

 

原田マハさんの「生きるぼくら」

 

読了しました。

 

 

 

わたしの最も好きな作家さんで、尊敬する人、原田マハさん。

 

原田さんの作品はどれをとっても

その道を知り尽くしているといっていいほどテーマや職業に深く精通していて、

それに感心させられるのと同時にお話の進行が上手い。

 

次へ次へと引き込まれる文章の書き方であると同時に

いつもどこか温かく、人間の良い部分が浮き出てくるような

心に深く染み入る作品ばかり。

 

なぜだかわからないけれど、読んでいる節々で涙が溢れ出てくる

そんなぬくもりのある作品を書き続ける原田さんを心から尊敬しています。

 

 

 

さて、今回読んだ「生きるぼくら」

 

 

 

ある一人の青年の物語です。

 

 

名前は人生。

 

 

人生(じんせい)という大層な名前だけれども、24歳で引きこもり。

 

 

母と貧しく二人暮らし。

 

 

しかしある日、ついに母親にも見放されひとりになってしまう。

 

 

そんな母親から残されたものは、数枚の年賀状だけ。

 

 

「この年賀状の中から誰かに連絡してみなさい。きっと誰かが助けてくれるから」

 

 

 

 

と、物語はここから始まります。

 

 

はじめは、この年賀状の中の人達を訪ねていって、人とふれあい、助けてもらいながら旅をするのかな、なんて思いましたが、そうではありません。

 

 

余命数ヶ月、と書かれてあった人生のおばあちゃんからの年賀状ただ1枚を頼りに長野の蓼科へ行く。

そこでの暮らし、出会い、出来事の物語です。

 

 

 

 

そしてこのおばあちゃんがすごい。

 

 

 

こんな人に出会ってみたい、こんな人になれたら、と思わせる

大きくてあったかくて、おにぎりのようにふっくら優しいおばあちゃん。

 

 

このおばあちゃんのもと、たくんの出会いや豊かな自然に囲まれ

自分の人生を行きていく。

 

 

そんなお話です。

 

 

 

 

読み終えてまず思ったことは、

大人ってかっこいいな、ということ。

 

 

積み重ねてきた経験や知識、これを人のために惜しみなく使う。

 

自分の仕事を精一杯、汗かいて働く。

 

自分一人で生きるのではなく、いつも誰かを支えて、支えられて、ともに生きる。

 

そんなかっこいい大人がたくさん出てくるので

歳を重ねるっていいな、と

こんなふうな大人になっていきたいな、と

思わずにはいられませんでした。

 

 

 

一人の青年、人生が目に見えるように日々成長していく様子には私まで感化されるようでした。

 

 

 

もしかしたら、読む人によって

人生を見守る親のような目線、

人生とともに成長していくような目線、

それぞれ違う立場から人生を見守るのかもしれません。

 

 

 

 そしてもう一つ、

長野の蓼科が舞台のこのお話ですが、蓼科の自然がありありと感じられ

まさに自分がそこにいるかのよな気持ちにさせてくれます。

 

冬の厳しい寒さ、春の柔らかな暖かさ、夏の眩しさ、秋の豊かさ

すべてが愛おしく、自然がたまらなく恋しくなりました。

 

自然、日本人の生命の源のお米、そして人

この三位一体がとても尊いものなんだと今感じました。

 

 

 

変わらないものはない。

 

 

自然も、人も。

 

 

毎日成長していくのだから。

 

 

 

毎日を恐れないで、自分の持つ力を信じて、日々生きる。

 

 

 

それだけのことだけれど、それだけのことで私達は成長する。

 

 

だから、自分の殻に閉じこもらないで自分を信じて生きる。

 

 

周りにはかっこいい大人たちがたくさんいる。

 

 

そんなことを心に刻んで生きていきたい

 

 そんなふうに感じました。

 

 

 

心があたたかく、優しい気持ちんなれる「生きるぼくら」

 

ぜひ。